ルビンの壺が割れた 宿野かほる(著) ネタバレできない!!
こんにちは。
もちこ。です。
今回は、宿野かほるさんの「ルビンの壺が割れた」をネタバレなしで紹介していきます。なぜネタバレなしかって?
ネタバレすると面白さが半減してしまうから!(自分で解明された後の再読がまた面白い!)
アメトーークの読書芸人の回で紹介があったり、昨年SNS等で「気持ち悪い」「読む手が止まらない」など様々な意見があり話題になったこの一冊。気になったので読んでみることに。
あらすじ
すべては、元恋人への一通のメッセージから始まった。
衝撃の展開が待ち受ける問題作!
「突然のメッセージで驚かれたことと思います。失礼をお許しください」
――送信した相手は、かつての恋人。フェイスブックで偶然発見した女性は、大学の演劇部で出会い、二十八年前、結婚を約束した人だった。やがて二人の間でぎこちないやりとりがはじまるが、それは徐々に変容を見せ始め……。
先の読めない展開、待ち受ける驚きのラスト。前代未聞の読書体験で話題を呼んだ、衝撃の問題作!ーAmazonより引用
レビュー
「気持ち悪い」の意味がグロ系だったら嫌だなぁ…って思ってたのですが、グロ系ではなかったことにちょっと安心。
「生理的に無理」の方の気持ち悪さですね。私は「気味悪い」って感じでした。
最初から主人公である水谷一馬は飛ばし気味で「異様さ」を醸し出していきます。
水谷のメッセージ先である未帆子の友人のフェイスブックに載ってる写真拡大して、個人特定とかどこの特定班だよって思いました。(ついでに写真の窓ガラスに映ってるところも解析するというパワープレー)
それから、特に直接的に復縁を迫るメッセージでもないのですが、ところどころに未練というか執念のようなものを感じる内容を婚約破棄してから、なぜか「28年後」に未帆子に送ります。返事は不要と添えつつも、今度は1年後に未帆子のアカウントに投稿された未帆子が書いたであろう絵を引き伸ばしプリントアウトして部屋に飾り、さらに1年後には未帆子の娘の話題にも触れ「自分はガンである」「婚約破棄の瞬間から自分の人生は変わってしまった」などというメッセージが送られます。
これの何が一番怖いって、一度も未帆子から返信が来てないのに3年間送り続けるっていう…しかも悪気が全く見られないっていう…。
「警察は苦手です」っていうのが、重要な伏線になってきます。
私だったら、こんなメッセージ来たら運営に通報だよなぁ…と思う中、未帆子はちゃんと返事しちゃう!なぜ!
そんな未帆子ですが、苗字は頑なに教えようとしません。いや確かにこんな特定班に知られたら自分だけじゃなく家族とかも心配になりますもんね…未帆子、なぜ返信したのか。
と思っていたのですが、最後の最後で未帆子がメッセージをやり取りしていた理由も考察することが可能になります。
二人ともどこか怪しいところがあり、気味悪いと思いつつも展開が気になり読み進めてしまう、この話どうなちゃうの?感が面白い一冊でした。
まとめ
以上、宿野かほるさんの「ルビンの壺が割れた」のレビューでした。
この本の物語の結末は、ネットや人づてではなく、実際に読んだときの方が衝撃度が高いと思うので、ぜひ体験していただきたい一冊になっています。
以下の方におすすめです。
- 一時間くらいでサクッとミステリーが読みたい方
- どんでん返しが好きな方
- ネットで話題になっている本を読んでみたい方
ちなみに、この本を最大限に楽しみたい方は、
- 先にネタバレを見ないこと
- 本のカバー裏を先に見ないこと
- ネタバレ後に再読すること
を、おすすめします。人におすすめするときは「とりあえず読んでみて」としか言えないのがもどかしいところ。
ということで、少しでも気になった方はとりあえず読んでみてください!